箱の大きさは小規模なライブハウス。
オーディオ故絶対的ボリュームはリアルよりも小さいため、迫力では少々箱庭的にもなってしまうが、それでも、ミュージシャンが自分の5mくらい先、目の前で演奏しているかのような等身大を想像させるような。楽器の音圧を肌に感じるような。生々しく。
壁の響きは、コンサートホールのような長い響きではなく。あくまでライブハウスの大きさを感じさせるもの。壁の材はマホガニーだろうか、、やや硬質だけど、濁らず消え際が美しい。
その響きは、演奏している主音とは綺麗に分離し、決して奏者の邪魔をしない。
それ故、演奏者の位置は見えるがごとく。
昔のライブハウスのように、中でタバコを吸っているいる奴はいない。空気はとても澄んでいる。
目を瞑ればそこで謳っていると錯覚してしまう擬似空間。
そんな感じです。
実は、こんな鳴らし方がホームシアターの5.1CH再生に最適なのです。
ホームシアターとピュアオーディオの両立を目指すなら、部屋の響きはデッド方向が理想。
艶やかさ等の芸術性、あるいは空間の広がりや響きといった要素は、部屋の間接音を利用はするものの、機器そのものの情報量やトータルでの位相管理によって成しえるべきと思うのです。
さてさて、今日は、かねてからのお楽しみ。
●久保宅も引渡し間近。そんな中、シアター部屋に侵入して自分の機材を持ち込み音だししてきました。
まずは、部屋の様子をご覧ください。

右サイド

右後方

左サイド

左後方と背面

部屋の大きさは、巾3.6m×奥行き3.4m。
傾斜天井‥正面高さ2.4m。後方高さ3.6m。
床は一般的なフローリング。壁材は、合板+石膏ボード。仕上げにビニール系クロス。オーディオ用として特別な配慮はしていません‥傾斜天井以外は、ごく一般的な洋室の井出達です。
家具等一切ありません。声はやはり盛大に響きます。
この状態で、自分の機材を並べ音を聴いてみました。こんな何も無い状態で、良い音が出ようはずがありません。それは承知の上です。
それでも部屋の音質傾向の確認は必要です。部屋に合いそうなスピーカーを選定するためです。
チェックポイントは
低音のこもりと量。高中低音の全体バランス。響きと定位。この3つに絞りました。
低音のこもりは感じません。また、こんな状態でも結構キレて質が上がりそうな重低音が出ています。
また自分の部屋で鳴らすよりも量があります。十分。意外やローエンド方向もほどほど伸びています。洋間ゆえの作用でしょうか。
‥ホッと一安心。ここが酷いと本当に苦労しますからね。
高中低音の全体バランス‥ややドンシャリ傾向のようです。中域のエネルギー密度が少々低め。
響きと定位‥響きの主帯域は中域らしい、、。そのロングな響きの中に声が埋もれがち。要改善ポイント。しかし、それでも定位感は最低限レベルをクリアー。ピンポイントには遠いですが、低音楽器を含め各パートの存在位置がわかります。洋間にありがちな、、混濁して何がどこやら?という酷い状態ではありません。
スピーカーの候補は、デノン、ヤマハ、オンキョーでした。
今鳴らしているビクターのsx-500DOLCEⅡ、ノーマルです。‥中域主体ながらも高域ややハイ上がり。低音の量は控えめ、ローエンド方向はだら下がりながらもで伸びていく。定位は明瞭。響きは多め。そんなスピーカーです。
これ以上の低音は飽和する可能性があります。よってデノンは却下。
中域が凹むオンキョーも、合いそうにありません。これ以上に声の密度感が下がるとまずいです。
消去法で、ヤマハですね。
ヤマハのややキラキラ感も高域の響きを増長させそうですが、高域はいかようにでも簡単に対処できるはずです。
部屋の響きは新築時は多めです。年月と共に、また、家具、カーペット、ブラインド等を入れればほどほどに落ち着くはすです。
極細トールボーイではもったいない。
ここはやはり、
NS-325Fでしょう。

とにかく、(自分の中では)スピーカー決定です。
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